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2019年6月11日 (火)

太陽のような人

「原始女性は太陽であった」とか・・・田辺聖子さんこそ太陽のような人でした。
近作「残花亭日歴」この本はあまり面白かったので友人に押し貸し。今、手元にありません。


 田辺聖子さんが
なくなられました。今、彼女の本ばかり読んでいますのに。
お聖さん・・・幼年期、豊かな家庭に育ちました。祖父の代からの写真館、時代の先端を行くハイカラな写真館は使用人も多く、大人は子供にかまっていられません。大らかなものです。せっせとお芝居にもいくし、買い食いもします。一方、文学少女で、物語を作っては友達に読んできかせます。「次はどうなるの」とか言われてご機嫌な人気者でした。
 やがて戦争…大阪を焼野原にした米軍の度重なる空襲で写真館は燃え、終戦の年に父親は病気でなくなります。岡山の師範学校を出た母は残された3人の子供のために必死に働きます。「学校だけは出す」
ということで松陰学女学校をでます。学校の先生にもなれたのですが、もっとお給料の良いという鋳物関係の会社に就職。品のない???ガラッパチの大阪弁をみっちり身につけます。


 昼は工場で働き、夜はせっせと懸賞小説に応募します。そのうちに文学仲間のサークルにも入り、ひたすら、がんばります。修業時代ですねえ。文学の女性仲間の友人が3人の子供を残して死にました。聖子さん・・・ここがえ・ら・い!!!4人の子持ちの旦那さん、奄美大島出身の開業医・・・後、せんど話のネタのされるカモカのおっちゃんと結婚します。三人の子供たちには「あなたたちのおかあさんはこの人・・・きっと写真を示しながら・・・私のことは「おばちゃん」って呼んで」って、お弁当作りから一切母親役をつとめます。



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 残花亭日歴は介護の日々を書いています。カモカのおっちゃんは包容力のある大きな男性ですが、70才くらいで下半身不随になりました。それでも車椅子で作家仲間と飲み会にも出ますし旅行にも行きます。しかし・・・5年ほど後、あご??癌がみつかりました。苦しい闘病生活ですが、聖子さんは講演会や原稿書きの手をぬくことはありません。そして・・・カモカのおっちゃんのほかに、もう一人、気難しい老婦人、94才のお母さんのお世話もあったのです。えらいなあ!!!



 人のために頑張れるって本当にえらいことです。それも陰々滅々でなくカラッと朗らか。ふらふらになりながらもやりとげます。太陽…周囲のすべてを育て、自らは燃え尽きることのないエネルギー、女性ならではの太陽力です。



 今頃、ほっと「楽になったなあ」ってい自らは言ってらっしゃるでしょう。合掌。

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コメント

主人が病を得て機嫌の良くない日々が続いた時、
田辺聖子さんの「上機嫌の才能」という言葉を
聞いて、「あぁ~、それそれ!」と膝を打ちました。
こっちまで不機嫌につられないように、上機嫌で
いようって思ったんですけど、難しかったなぁ(苦笑)

投稿: 山桜 | 2019年6月17日 (月) 01時00分

kazuyoo様 花子様

先日も中京図書館へ行きました。月一の古文書の教室です。少し時間があったので「田辺聖子さんの文庫本か単行本があったら・・・調べてほしい」といいましたら。「ちょうど、これを用意していました」」と聖子さんの本棚を出してくれました。7冊はすでにかりておりまして、後3冊はかりられます。そこで3冊、かりました。以前から借りている7冊のうちの4冊は聖子さんの本・あ・あ・あ・・・もうほとんど読んでしまいました。夢中になって読めるって話術は全く才能ですね。

投稿: | 2019年6月15日 (土) 08時59分

カラッとほがらか、田辺聖子さん素敵ですね。
人にしてもらうのではなく、人を幸せにできる人に
なりたいとは思っていますが、なかなか、ナカナカ。
たくさんの人に心をいただいての日々です、

投稿: 花子 | 2019年6月14日 (金) 06時41分

>それも陰々滅々でなくカラッと朗らか
人一倍努力されて働かれたのですね。でも、それを自慢にはなさらなかった。太陽力、初めて聞く言葉ですが、ぴったりと思います。

投稿: kazuyoo60 | 2019年6月11日 (火) 18時20分

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