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2018年12月 2日 (日)

勧修寺(かじゅうじ)の姫君のおはなし

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 今昔物語にあるお話です。高貴な公家の若君が山科に狩りに行きました。一天にわかにかきくもり、大嵐。夕立です。お供の者たちともはぐれ、一人の郎党と、とある田舎屋に駆け込みました。田舎にしては、ひそやかな優雅なおももちの住まい。あるじがでてきて、やがてひそと茶をささげて出た娘をみますと・・・なんとも…幼いながら美しい。その一夜がすぎ、嵐もおさまって若君は都の家に帰りますと、家中が心配して大騒ぎ。二度と遠出をしてはならんとの言いつけで、久しく娘のことも忘れておりました。そのうちにあるじはなくなり、遠ざけられていた郎党も身近に戻り、気になっていた娘の家に行ってみようと思いたちます。
 その家は昔と変わりなく・・・そして茶をささげて出てきた美しい娘の横には5~6才くらいのいとけなき姫が・・・お・お・お・・・あの一夜のおきみやげ・・・
 と言ったかどうかはわかりませんが、やがてこの公達は立身出世し、姫君は宇多天皇の后に上り、醍醐天皇の母となられました。その屋敷跡が今の勧修寺だといいます。(巻22第7)ここは蓮の時にも来ましてスケッチをしましたっけ。



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 そのあと随心院へ。月イチの古文書の教室は、今、ももりが一番楽しみにしている教室ですが、その教室の藤本先生が先週おっしゃってました。
「私は随心院の古文書の調査を依頼されていまして、京都にきますと、随心院の3畳の部屋に滞在するのですが、最近では洗濯物を自分でコインランドリーにもっていって、洗濯ができるのをぼーっと待ってる…こんなところで自分は何してるんだろう」っておっしゃってました。先生は確か90才+アルファ・・・古女房のもとに洗濯物をおくりつけることもなさらない・・・かわいいなあ!!! 随心院はスケッチなし。

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コメント

山桜様  90ン歳の藤本先生のお話しは本当に面白くロマンチックです。古文書教室は何度かアチコチ行ったのですが扱う文書に興味がないと、読んでいくだけではサッパリ。やっぱり、当時の人々の心、生活…自然とのかかわり方とかイメージするのがうっとりするんです。例えば藤原定家・・任官運動に一生懸命だったとか…当時、印刷術が一般的でない時代、源氏物語でもお経でも、なんでもまずは書き写したところから家宝として残す・・ということなんでしょう。定家と為家の写本は、ともかく美的目的を第一にはしてないらしい・・・とか・・・おもしろいんです。


kazuyoo様  マタマタ奈良へ。それもねえ、竜田川の紅葉を見ようかと出かけました。でも・・・やっぱり時間が気になって・・法華寺へ。やっぱり光明皇后を映したという仏様には会えず、前仏さまにはおあいしました。それに・・以前は気にもしてなかった平常天皇の御陵もおがんできましたよ。この天皇様、ヒトクセあるんです。又書きたいです。


おばさん様   実は、私が日本史に興味を持ったのは病気以来です。ま・あ・あ・・5年ほど。ほんの入門歴女です。それまでは美術関係の学校を出た関係もあり、西洋史の方が好きでした。でも・・・古事記から始まって・・いま、平安時代。すごく面白いです。書道をやっておりながら何も知らずに来たとあきれるほどです・でも知れば知るほど面白いです。ぜひぜひ・・・

投稿: 山口ももり | 2018年12月 3日 (月) 09時20分

勧修寺に纏わる悲しくも美しく夢あるお話に私
うっとりしました
今昔物語・・・一度は開かなくてはと反省
友人の一人が古文書に造詣深い人がいまして
面白い話を聞かせてくれます

あの一夜のおきみやげ・・・
と言ったかどうかはわかりませんが

この下りが好きです 良いなあ

投稿: おばさん | 2018年12月 2日 (日) 22時15分

南都も夢いっぱいのお話です。田舎家にお住まいでも優れたものを受け継がれていたら、天皇の母にまで---。
コインランドリー、良いですよ。荷造りの手間で出来ますよね。そのことを話された先生、教室の方を信頼なさってる証拠だと思います。

投稿: kazuyoo60 | 2018年12月 2日 (日) 12時06分

「今昔物語」一時、主人がのめり込んでいました。 何がそんなに彼を捕えていたのか、聞いても見ないでいて・・・今や知る由もなく・・・。 それでも未だ遺して逝った蔵書を開くのは、生々しくて何か怖いんです。 いつか平静に振り返れる時が来るまで、今は後ろを見ずに前に進みたい。 ももりさんも90歳超の古文書の先生も、お好きなことに打ち込まれ前向きに歩んでらして眩しいです。

投稿: 山桜 | 2018年12月 2日 (日) 11時28分

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