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2018年7月 9日 (月)

日本水彩「巡回展」「関西地区合同展」

 
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日本水彩「巡回展」「関西地区合同展」 今年は京都市美術館改装中で神戸原田の森ギャラリーでおこなわれます。7月11日から。


 
 ちょっと気恥しいけど…ここに自分のうれしい記録を残しておきましょう。



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 今年、3月、京都文化博物館で行われた[京都水彩展」で、この、ももり、文部科学大臣賞をいただきました。そのことが記事になっています。ももりのコメントはあと回しにして、絵を批評してくださった千代田会長の文章がす・ご・い!!!

 
 「あてどない旅」
 北アフリカの乾燥しきった街がある。一歩町を出ればそこは砂漠地帯である。男たちはこの音も風もない無機質な街にいる。やがて灼熱の太陽に眩 暈(げんうん)した彼等は虚無の坩堝の中をムルソー化して彷徨い、あの、アルチュール・ランボーのように砂漠に粛然として消えていくのであろうか。一人消え、二人消えて、また一人駆け出して行く。沈黙が町全体を、すなわち画面全体を覆っているようだ。画面を分割して上1/3を茶褐色で街並み、その左1/3を暗緑色でオアシスの象徴、2/3の緋色は街路か、そこを斜め方向に横切る黒のストライプ模様は右1/4で朱に反転して、最後の男を映す。男は砂漠の中へ消えていく己の運命を呪う。救いは、ただ祈ることではなかろうか。
 注  ムルソー…フランスの小説家、劇作家、評論家カミュ(1913~1960)の小説「異邦人」の主人公。不条理な人間を描いた。
     アルチュール・ランボー(1854~1891)フランスの象徴派大詩人。文学と絶縁、ヨーロッパ・アフリカを貿易商人として点々とし、最後は行方不明となった。



 どうですかぁあああ・・・!!!すばらしい!!!この批評は絵よりよっぽどすごい!!!先生はもう80才を超えてらっしゃるはず。それで、カミュやランボーですって。ももりの本棚にも、たしか、まだカミュはあったはず。う・う・・・・ん。読み直してみましょう。もう一度、青春の日々が戻るかもしれないから。


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3月30日と19日、当ブログに、ももりの気持ちは書いていますが、記事になった文ももう一度ここに残しておきましょう。

受賞者のことば
文部科学大臣賞をいただいて 
 なんてうれしいことでしょう。また、生きる気力がわいてきました。
 ずーっと、「あなたの絵、わからない」って言われてきました。私の絵は心象風景です。頭の中だけで創り上げる自分の宇宙、その中に生きる人間。力もないのに大それた壮大なテーマがすきでした。タイトルに想いを込めて描いてきました。 
 まず、「宇宙たち」律動する天体も宇宙ならこの爪のアカも宇宙。このタイトルはひとりよがりで自分は大好きでしたが、タイトル倒れでした。尤も、以前このタイトルで知事賞をもらっています。その次は「ソドムの街」旧約聖書に登場する街です。おごり高ぶった人間たちが神の領域まで侵そうとする。ついに神の怒りに触れ、ある日突然、火が降り崩れおちる。現代文明のソラおそろしさをえがきたかったのですが、これはサッパリでした。「君、原稿用紙2、3枚も説明がいるような絵なんてダメなんだ。第一、絵描きなんてそんなに頭よくないんだよ」ですって。ヒドイ!!
 ぞの次が、「生きる」旧約聖書の町、シリア、ヨルダン、エジプトを旅して、旅先で見た子供たち。粗末な布をひろげておそまつなものを売っています。学校にも行ってないでしょう。彼らは生きるために働いています。
 抜け目のない鋭い目つきは、スキあらばかっぱらいでも、売春でもなんでもする。でも、彼らは働いている。乞食ではない。その力を描きたかった。
 これも、「ユニセフのTVみたい」と言われてヤメ。悩んでいたころ、自分も病気をし、次いで主人が倒れ、何とか耐えている中、次男を亡くしました。当時の絵は暗く、病的で、みるからにイヤらしい!!!「あてどない旅」は次男を探しまわる自分です。
 今回の受賞作を見てくれた友人が、「明るくなったねえ」って言ってくれました。この一言で救われました。45才で亡くなった次男は、もう、何の心配もいらない明るい光の中にいるのです。もう何も心配することはない。
 さいわい、私の病気もすっかり快復しました。「もう、絵は描けない」と悩んだ日々から抜け出せた今回の受賞でした。
 77才でこんなうれしい幸せがいただけるんですもの。皆様、大いに希望を持ち続け、描き続けてください。


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コメント

ケロが神戸なので、巡回展に行けたらなぁ…と思っていたのですが、被災地真備町の応援に行っていて全然連絡が取れませんでした。 真っ黒に日焼けして熱中症ギリギリだったそうです。 少しでも役に立ったのならよかったです。

投稿: 山桜 | 2018年7月17日 (火) 12時34分

kazuyoo様   今日まで。ホントなら会場に行かなければならないのですが気力がありません。京都なら何とかするのですけど・・・も・・・オ・サ・ボ・リです。

山桜様   いろんなつらいことがある中で、不思議と出品は続けていたのです。次男が死んだときも、速めに運送屋さんにたくしていたり。すっかりあきらめてたのにねえ。


浜辺の月様  今、読書が何よりの楽しみです。九州も面白いのよねえ。行ってみたいけど当分はむりです。


すみとも様  京都水彩会は京都っていうなまえですけど、大阪、神戸、滋賀、奈良、四国、和歌山と広い地区の展覧会です。審査員は受賞対象から外されていましたので、ももりはもう20年近く審査員。今年から若い審査員を増やして隔年ごとになり審査員からはずれました。それで、偶然!!!もらえてうれしいです。

投稿: 山口ももり | 2018年7月16日 (月) 08時55分

あの文科大臣賞受賞の「あてどない旅」に素晴らしいご批評文を頂きましたね^^ ももりさんの受賞者の言葉も素晴らしいです。 喜寿の年・・・本当に喜びの年になりましたね。。

巡回展神戸なのですね。 お忙しい連休をお過ごしでしょうか。 熱中症にお気をつけてお過ごしくださいませ^^

投稿: すみとも | 2018年7月14日 (土) 18時55分

文部科学大臣賞おめでとうございます。
長年描いて来られた成果ですね。
よかったですね。
神戸ですか~、いいですね~。

投稿: 浜辺の月 | 2018年7月13日 (金) 23時53分

素晴らしい「文部科学大臣賞」受賞作が、神戸に
やってくるなんて、不思議なご縁を感じます。
喜寿を迎えられて喜びが押し寄せましたね~
暗く病的と思われたご自分に目を逸らさず表現し続けて
来られたからこそ、今作が生まれたのだと思います。

投稿: 山桜 | 2018年7月11日 (水) 14時26分

文部科学大臣賞、パチパチパチ、おめでとうございます!。
長年、精進なさったたまものです。ブログ友達でいてくださって有難いです。
神戸まで無事に行かれますように。

投稿: kazuyoo60 | 2018年7月 9日 (月) 09時47分

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