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2014年12月15日 (月)

栂尾の高台寺と「新平家物語」吉川栄治

 フルーイお話になりますが、吉川英治「新平家物語」に登場する、栂尾の高山寺。下スケッチは先日、高尾の神護寺のついでに寄った高山寺


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 その昔の平安朝、鳥羽天皇の頃・・・宮廷は、和歌を競い、香を嗅き、蹴鞠、散楽、すごろく、貝合わせ、投扇興、四季の物見遊山、闘鶏、賭け弓   何もかも遊びにしてしまった御代があった・・・しかし、地下には武士の台頭、強大な寺院勢力の横暴、西国や東国から聞こえてくる海賊や土豪の叛乱・・・近くには朝廷と院・・・の対立も。


 当時、勧学院の仲間であった、平清盛、源の渡(わたる)、佐藤義清(のちの西行)、遠藤盛遠ら若者は、加茂の競馬のうわさで持ち切りでした。「四つ白」の馬・・・足元が四本とも白い。青毛の四つ白・・・白河天皇(今は上皇)が、是非にと望んだが、凶相ゆえにあきらめたという駿馬・・・を手に入れた源の渡・・・先だっては絶世の美女、袈裟御前をめとったという源の渡・・・「四つ白」は凶馬だといます。

 若い仲間たちは、袈裟と四つ白を見せろと、渡にせがみます。競馬の日までは見せないという渡ですが仲間の要求に屈し、夜に住まいにくるように言います。漆黒の闇に月がのぼり、四つ白のくつわをとった袈裟御前が門前に立ちます。袈裟の美しさは・・・・この世のものとは思えない。


 「新平家物語」から
・・・・あわれ年ごろ、恋い痩せ男の、狂い死にをも見すごし給うか。この苦患(くげん)を救いたもうもの、君をおいてあらじを、あなつれなき君かな。なんとて、渡が妻にはなりたまえる。かりのおん情けたりとも一世、まくらをかわしたまえや。夫ある人の垣の、あだし妻花を寝盗むの科、その罪業十悪を越え、無限地獄の火坑に落ちんもよし。何かは、この苦しみにまさるべきかは・・・・


 どうですか…この名調子・・・・!!! 

袈裟御前に懸想した遠藤盛藤・・・しつこく言いよって、袈裟御前のしとねに忍び込みます。
「眠っているのは、夫、源の渡」そう思った盛藤は、毛にした刃で、グサリ・・・・しとねに横たわっていたのは変わり果てた袈裟御前・・・・「あ・ああ・あ・・・」盛藤は人里離れた鳴滝、栂尾に小さな庵を結び、滝に打たれて修行・・・とか・・・

 こんな話を思いながら。うろうろ・・・目的もなくウロウロ・・・ボーッ・・・これが、またぁああ、幸せなんです。

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コメント

芝居を観ているようですね~。
北面の武士だったというからには、西行と同じくさぞかしイケメンだったことでしょう。
出家して後に文覚上人になりますが、その後の活躍の方はよくしられていますね。
京都はどこを歩いても話題に事欠かないですね。それをきちんとわかり易く説明してもらって、ひと時の歴史講座です!

投稿: ちゃぐまま | 2014年12月17日 (水) 01時05分

kazuyoo様  どうも、小説の中に入りこむタチのようです。うーっとりするんですよお。


nyar-nyar様  こう寒くなっては外歩きもできません。さ・あ・あ・・・これからどうしようか???又プールを再開しましょうか??? 

投稿: 山口ももり | 2014年12月16日 (火) 08時32分

本格的な冬将軍がやってきましたね!
ブラブラ歩きも楽しまれているようですね、
ももりさんの知恵袋には沢山の歴史などが詰まっているみたい素敵です。
だから輝いているのだと思います。
お元気でお過ごしください。

投稿: nyar-nyar | 2014年12月15日 (月) 22時06分

またURLを忘れました。kazuyoo60です。
寒くなりましたから、ご用心くださいね。

投稿: kazuyoo60 | 2014年12月15日 (月) 10時51分

豊かな知識の泉に身を浸されて、当時に思いをはせられてる。不幸な出来事ではあっても、流麗な文章になると--。

投稿: kazuyoo60 | 2014年12月15日 (月) 10時45分

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