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2010年1月15日 (金)

ハプスブルグの女たち そのⅠ マリー・ルイーズ

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 ナポレオンが、妻、ジョセフィーヌを袖にして、王家の血を入れたいと嫁に迎えたマリー・ルイーズ。彼女は、ハプスブルグ家、マリアテレジアの孫娘で、マリー・アントワネットは叔母にあたります。ナポレオンは40才でおなかの出た中年太り、マリー・ルイーズ18才。

 ナポレオンの老獪なテクニックに、小娘の彼女は、あんじょう取り込まれ、翌年ナポレオンの子を生みます。男の子でした。男の子は生まれてすぐローマ法王の名前をもらいますが、父、ナポレオンは4年で失脚。母親は子連れでウイーンの宮廷に戻ります。エルバ島に流されたとはいうものの、ナポレオンは、母、レティチアの蓄財もあって、かつてと変わらぬ王侯暮らしです。ナポレオンは、言葉を尽くして彼女を呼び寄せますが、彼女は、もう、ナポレオンを振り返ることはしませんでした。ナポレオンとの愛児すら、振り返らなかったのです。いえ、生まれた時から子供は乳母にあづけっぱなしだったといいます。
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 3歳でウイーンの宮廷に入った彼は、ライヒシュタット公とよばれ、ひっそりと養育されます。ウイーンの宮廷にとっては、ナポレオンは、かつての大敵。だれも、彼を可愛がらなかった、というより、ナポレオンの残党、ひいては、フランスにとりこまれるのを恐れたのでした。フランスでは、ナポレオン2世再来を望む声が熱病のようにわきおこっており、オーストリアにとっては大変な脅威だったのですから。フランス語を学ぶことすら禁止され、軟禁状態だったといいます。
 長ずるにつけ、ナポレオン2世は、父恋しの一念に取り付かれるようになり、父にあこがれるようになります。しかし、生来、体が弱く、軍務に耐えられずに19才で、白いペスト、結核を発病します。母親を求める息子の声にも、つれなく無視し続けた母親が、やっと、瀕死の息子の枕元に姿を見せたのは、息子の死の1月前でした。母親は、もう、新しい恋に忙しかったのです。

  100年の後、ヒットラーというオーストリア出の怪物が、ドイツへ移住して出世、ドイツを掌中に握り、オーストリアを併合、フランスをも支配しています。彼は、フランス人のご機嫌をとりむすぶためにナポレオン2世の遺骸を、アン・ヴァリッドに移した・・・と、中野京子「ハプスブルグ家12の物語」では書いています。アン・ヴァリッドはパリにあり、ナポレオンを埋葬しています。今、ナポレオン父子はアン・ヴァリッドに並んで眠っているんですって。

ももりはそんな事も知らず、アン・ヴァリッドをスケッチ。ナポレオンの息子の小さな顔の彫像もウイーンのシェーンブルン宮殿???だったかで見ました。ホント・・・モット早くに知ってたらよかった・・・

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コメント

またまた知識が増えました。
とてもわかりやすく、解説が上手ですね~!
アン・ヴァリッドはお勧めの場所でしたが、とうとう行けませんでした。

シェーンブルンにナポレオンの小さな息子の彫像があったことも初めて知りました。何しろパックツアーなもんで、黄色い建物に入ってうろうろ・・・。
建物の後ろにあるテラスで朝食をいただいたことだけが記憶に残っています。

投稿: ちゃぐまま | 2010年1月16日 (土) 22時25分

ナポレオン2世は結核だったのですか。
軟禁状態、母に見捨てられ、悲しい生涯ですね。
結核は馬鹿に出来ませんねーー、今でも。
着彩スケッチがいいですね~~。
現地へ行かれたももりさんだからこそ描けるスケッチですね。
遅くなりましたが、お誕生日おめでとうございます。

投稿: 浜辺の月 | 2010年1月16日 (土) 11時10分

ナポレオンの息子は19歳で、しかも必要とされない人生なんて、可哀相でしたね。このこと、私も初めて知りました。当時の娘には自由が無くて、妻は比較的自由にと、そんな風潮はテレビドキュメントから感じましたが。

投稿: kazuyoo60 | 2010年1月16日 (土) 10時35分

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