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2006年7月19日 (水)

マドリッドのルカー13

Furamennko_003
 グランビア大通りからほんのビル一つ分入り込んだだけなのに、ビル蔭にうす汚い売春婦が2,3人もしゃがみ込んでいるのだ。ルカとジンに守られる格好で大通りに戻った。「もう帰りましょう」
 ホテルまで送ってきたジンに言った。
「ルカと母さんにゆっくり話しをさせてあげてください。とても久しぶりで会った親子なんだし、又、すぐ別れるんですから」
 わたしは未練気のジンに扉の方へ手を差し伸べた。ジンは去った。「ゆっくりお風呂を使いなさいよ。それから食事をしましょう。そして、いろいろと話を聞かせてちょうだい」
 風呂上りのルカは素朴な娘に戻っている。
「ルカちゃんはその方がよく似合うわ」
わたしがバスを使っている間、母娘の声が高く低く聞こえてくる。やっぱり多少はこじれているようだ。部屋に戻ると母娘は深刻な顔をしている。
「ルカちゃん、どうしても帰れないの」
「ええ、今、突然私が帰ったらジンの予定が全部フイになります」
「この子はすっかりあの男にいかれてるのよ」母親は涙声になった。
「ルカちゃんには、もっともっと若いステキな男性が似合うと思うけどなあ」
「ルカちゃん、彼とはセックスもするの」ルカは悪びれることもなくうなづいた。
「そうか、つまり、ルカちゃんは、男としてジンを愛しちゃったんだ」
「わたし、愛するってことがどういうjことなのか、まだよくわからないんです」
「愛するってどういうことなんだろう。でも、女って、体の関係が深くなればなるほど執着が出てきて、別れられなくなるものよ」
「そうよ、ルカ、みんながあなたの帰りを待ってるわ。高木君だって浜野さんだって」
「でもわたし、今、帰ったら、せっかくここまで来て何もやれてないんですもの」
「9ヶ月も頑張ったんだもの十分じゃない。お父さんがどんなに心配しているか。テレビで花嫁姿が映るたびに、ああ、ルカに着せたかったなあって、何度も何度も言ってるのよ」
「本当にルカちゃんを愛してる人は、ジンのほかにも一杯いるのよ」ルカは父親の話に涙を浮かべたが、しかし、首を立てにはふらない。
「ルカちゃん、お父さんは愛してるなんてちっともささやかないけど、黙々と働いてるわ。そのおかげで、家族は誰も明日の心配をしないで暮らしていられるのよ。愛してる愛してるっていくらささやいたって女一人養えないようじゃ、一人前の男とは言えないわよ」
「本当にお父さんて偉大だわ」母と娘の意見はここでは一致した。(No369)

 京都も大雨洪水警報。全国的にも大変な被害が出ています。お見舞い申し上げます。ノー天気に思い出話などしている場合じゃないのですが・・・すみません。
 横山三四郎氏のブログにももりのことを取り上げてくださっています。言論界の大御所のブログへどうぞ。ビルゲイツと張り合うなんて、すっごーいお話。「ペルシャ湾」っていう本の出版状況など、。ももりなんぞとはえらあくスケールの違う、気宇壮大なブログですよ。横山氏が社長をなさっているeブックランド社が今回の、山口ももりの画集Ⅲを出版してくれました。画集はアマゾンからも買えます。
 http://bizpal.jp/eb346

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コメント

大雨の被害にあわれた方々にお見舞いを申し上げます。被害が大きく報道されていますのに気楽な思い出話で申し訳ありません。中京は今もじくじくと雨が降り続いていますが、被害の報告はないようです。TVで分厚いコンクリート擁壁があっけなく崩れ流れる有様を見ていますと、人間の無力を感じさせられます。反対にヨーロッパは熱波とか。人間が地球にしてしまった多くの罪・・・怖ろしいです。

投稿: 山口ももり | 2006年7月20日 (木) 09時38分

こんばんは!

雨の被害が大きいようです。
ももりさんもくれぐれもお気をつけ下さい。

ちゃんと養える男であること、そしてそういう男であるかどうかを選別できる目をもつ女であること、とても大切な教訓があるように思います。

投稿: むろぴい | 2006年7月19日 (水) 22時14分

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